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西洋占星術と手相

中学の時、占いが流行った。僕は宇宙に興味があったし手製の望遠鏡で月などを覗いていたから占いなら西洋占星術だと決めた。

流行ったといっても、占える子は極端に少なくクラスの女の子たちから休み時間になれば「私も占ってよ」と請われた。

 

僕の西洋占星術は本格的なもので誕生の年月日と生まれた場所からホロスコープを作るというものだった。

他に数人星占いが得意というクラスメイトがいたが、それらは皆何月生まれだから...といった簡易的な占いだった。

凝り性な僕は分かりやすい書物を三冊ほど読破してそれなりに勉強した本格的な西洋占星術だったから、占う人の過去・現在・未来まで真面目に占っていた。

 

難点は単なる星占いより時間がかかることだった。ホロスコープひとつ作るのに本を見ながらなので昼休みだとしても二人がせいぜいだった。

ではなぜ西洋占星術など勉強しようと思ったのか。

それは女の子にモテたい一心からに決まっていた。

 

あるとき、いかにもモテそうなイケメンの同級生と話す機会があった。

「おまえ、占星術ができるんだって?」

「ああ、本格的なやつだよ」

些か自慢げに答えたが、奴は「フン」と鼻で笑った。

 

少しムッとして僕は「君はなにか占いできるのかい」と聞いてみた。

対抗意識があったのかも知れない。

彼は「俺はもっぱら占いは手相に限るとお爺ちゃんから教わったんだ」という。

僕の不思議そうな表情に彼は続けた。

「なぜ古くさい手相なんだとおまえはいいたいんだろう?」

無言で頷いた僕に彼の一言は衝撃だった。

 

「おまえなあ、占星術の欠点は女の手を握れられないことだよ」

僕は完敗を認めるしかなかった。

 

 

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