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ただ一つの怪談話し

僕は若い頃から魔術や超能力といったオカルトに興味を持って多くの本を読んだし心霊的な話も好きだった。しかしジイサンになった今でも僕には霊感もなければ超能力といったパワーもないことを認識せざるを得ない。

ただ一度、あのユリ・ゲラーが来日しテレビ出演した際にスプーンが曲がったことがあっただけだ(笑)。

したがってこれまで幽霊といったものを見たとか感じたといったことも一度もない。

だからどうにもそういった話は懐疑的にならざるを得ないが、個人的に信頼できる身内が語った話がひとつだけある。

 

暑い季節、今回はとっておきの…いやただひとつの怪談?話だ。

それは母の母親、すなわち僕の祖母に関わる話だ。しかし若いうちに亡くなったため会ったこともないし写真は先の大戦ですべて失ったとかで顔すら知らない。
その祖母が登場するという点でも僕にとっては興味のある話である。

 

祖母の家はいわゆる旧家だったことでもあり祖父がいかつく厳格だった分、祖母は廻りにも非常に優しい人で近所への面倒見もよく慕われていたという。

ある日、縁側に座っていた祖母だったが裏木戸から寝間着姿の痩せた女が入ってきた。

「あら、A子さん外に出られるまでに回復したの。良かったわねぇ」

祖母は喜んで声をかけた。

なぜならA子さんは病気でここのところずっと寝たきりで回復は絶望視されていたからだ。

A子さんは「おばさんに一言お礼をいいたくて…」

と頭を下げて戻っていった。

 

その姿が見えなくなったと思ったとき近所の人が駆け込んできて、

「おかみさん、A子さんがさ、いま亡くなったんだ」

と声を上げたという。

 

祖母はその場で合掌し「嗚呼A子さんの魂がお別れの挨拶に来てくれたんだねぇ」と涙を流した。

どのように考えてもそのときA子さんは自力で立ち上がって数百メートル離れた祖母の家まで歩けるはずはなかったし家族がいたから外出できるはずもなかった。

その話しを聞いた母も家族も近所の人たちも血の気が引いたというが、祖母だけは「ありがとう、ありがとう」と喜んでいたという。

 

 

 

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