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1年で一番暑い日に「Macintosh Revolution~QuickTimeは明日を変える~」開催

コンピュータやそのソフトウェアの展示会はその規模を別にすれば大方はみな同じようなものだった。ファッショナブルなパソコンといわれていたMacintoshにしても当該マシンが机上にずらりと列び、それぞれのマシンで特徴的なソフトウェアのデモを行うということになる。これは本場米国のMacworld Expoでも同様だ…。

 

「ソフトウェアは芸術だ」などと息巻くつもりはないが、我々の開発していたアプリケーションは静止画であれ動画であれ、そのコンテンツは映像といってよい。だとすれば紋切り型の展示会ではなく、例えばモニターをひとつの額縁と捉えるなら、そこに映し出されるビジュアルはひとつの作品に間違いはない。こうした考えはボストン美術館やニューヨーク近代美術館などを回っている時に頭に浮かんだことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしたコンセプトから、各ソフトウェアを美術館の展示作品のように見せることはできないか…と考えた。マシンのスペックがどうのといったことではなく、我々はモニターに表現されている機能や結果を来場者に楽しんでいただき、さらにご自分たちのビジネスにどれほど有用であるかを感じ取って欲しいと願っていた。

 

となれば、規模はともかくこれまでの一般的な展示手法は相応しくないばかりか面白くもないと思うに至った。

まずモニターを額縁として捉えるなら、机上に置くのでは低すぎる。その位置は我々の目の高さになければならないが、そうした機材があるやなしやをデザイナーの方に調べていただくことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果我々が思うに相応しい展示機材があることがわかり、来場者の視線は歩きながら自然にモニターに向くであろう高さに置くことができた。あわせてプレゼンする担当らはハイチェアに腰掛けて、あるいは立ったままで行うことになる。

 

となればこれまた一般的なスペースではかえって違和感があるかも知れないし、コンセプトを優先するなら画廊で我々のプライベートショーができないかと思った。結局千代田区三番町にあるPETIT MUSEE(プティミュゼ)というギャラリーにて展示会を行うことになった。題して「Macintosh Revolution~QuickTimeは明日を変える~」というタイトルと決めた…。1992年9月3日と4日のことだった。

 

この2日間の出来事を文章と数枚の写真でご説明することは到底出来ない…。規模は超マイクロ企業が主催した小さなプライベートショーに違いはなかったがそれほど当時として画期的な催事だったし運営側からしても我々の勢いが垣間見られて思い出す度にいまでも武者震いが起こる。

 

なにしろ大手企業がお連れいただいたアメリカからのお客様三人に「米国でもQuickTimeをこれだけコンセプトを明確にしてアプリを作り、展示したケースは見たことが無い」とお誉めの言葉をいただくほどの内容であり展示だったが、展示やセミナーといった表舞台だけでなく裏方でバックアップしてくれる体制を作れたことも成功の要因だったと思う。

 

まず会場がギャラリーだということで著名なイラストレーターの加藤直之さん、駄場寛さん、そして福間さん、堀さん、鵜沢さんたちのデジタル作品を展示させていただくことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてスワイヤトランステック社にも共同主催社としてお声がけをし快諾もいただいたが、当日のスタッフとしてマンパワーに欠けるとポトマックの堀さんと菅原さん、栄光社の鵜沢さんが終日お手伝いいただけることになった。そしてさらにソニーから受付担当として女性が2人応援に駆けつけてくれたことなどが懐かしく思い出される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イベント当日は1年で一番暑い日といわれたほどで、皆さんシャツの背中を汗でびしょ濡れにしながら来場いただいただけでなく、あまりの人数の多さで館内の暖房が効かないというアクシデントまで起きた。

来場者の中には受付で冷房が効かない旨の苦情を口にした方もいらしたそうだが、後で聞いたところたまたま担当だったソニーの女性社員が見事な対応をしてくれたようで、さすがに超一流企業の社員は違うとひととき話題なった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただしお迎えする側としては単なるソフトウェア展示会で終わらせたくなった。来場者同士の名刺交換はもとよりQuickTime関連ビジネスを広げる人的ネットワークを広げていただける機会をと考え、カフェ・スペースでは無料の冷たい飲物やビールを用意した。さらに最終日の4時からは立食バディーを企画し、イベントを盛り上げるようにとグランドハープの演奏も入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は当初、生演奏のBGMを考え弦楽四重奏をと企画した。それなら絵にもなるしパーティーをより盛り上げてくれるに違いないと予算も了承したが断念せざるを得ないことがわかった。それは弦楽四重奏の奏者たちがプレイするスペースがどうしても取れないことがわかったからだ。弦楽四重奏を呼べなかったことは残念だ。ったがグランドハープの音色も実に素敵だった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局ソフトウェアではMOMENTO, QTJOY, GRAND MUSEE v2.0, VideoMagicianIII, たまづさ, Dizziness, PowerKeeperなど、そしてハードウェアではスワイヤトランステック社の取扱製品であるSuperMAC社のモニター, VideoSpiugotシリーズ, FWB社の大容量・高速ハードディスクなどを展示でもし、いくつかのセミナーを開催した。時に2日目の「QuickTimeとは何か」と題したセミナーは予定の一回では来場者が入り切れないため、予定にはなかった補足のセミナーを急遽開催せざるを得ない状況だった。

 

こうして2日間で600名ほどの来場者を記録した「MacintoshRevolution~QuickTimeは明日を変える~」は無事終了したが、このイベントは実験的な要素を多々含んだ試みだったものの、企業のイメージを固めた感のある重要なイベントとなった。

 

 

1992年9月3日と4日の2日間、PETIT MUSEE(プティミュゼ)というギャラリーにて「Macintosh Revolution~QuickTimeは明日を変える~」開催

展示準備中。モニターの高さを目の高さに統一することを目指した

加藤直之さんの作品前でスワイヤトランステック社ご一同の記念撮影

受付要員としてソニーから女性お二人が駆けつけてくれた

展示コーナーの前は大勢の人だかりが出来ていた(上)。またセミナーコーナーも常に満席状態だった(下)

パーティーのオープニングに際してスワイヤトランステック社の後藤課長が挨拶をされた

パティー開催中はグランドハーブの音色が会場内を包んでいた

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