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パソコン通信に不正アップロードや脅迫が出てきた

1994年6月といえば23日付けで私の著書「画像データベース構築・活用技法」がオーム社より出版された。いま内容を振り返って見ると実に陳腐ではあるが、何しろ23年前の話である。データベースという言葉は認知されていたもののそのほとんどはテキスト、すなわち文書データを扱うものでありデジタル写真や図版などファイル容量が桁違いに大きなものを大量に管理するすべが求められはじめた時代だったのだ。

 

したがって「画像データベース構築・活用技法」はまず画像データベースは一般的なテキストベースのデータベースとどう違うのか、そしてアプローチを違える意味といったことについて解説し、かつ当時自社開発した「GRAND MUSÉE」という画像データベースアプリケーションを例にデータ構築のポイントや考え方を紹介していくといった内容になっている。

また「GRAND MUSÉE」は静止画だけでなくQuickTimeの動画は勿論、ソニーのVISCAプロトコルをサポートした8mmビデオテープレコーダーやレーザーディスクの映像に至るまでを検索して画面に再生できるという機能をもっていたこともあって大いに話題になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえばこの年あたりからパソコン通信 NIFTY-Serveのシスオペの仕事も本格的に忙しくなってきた。一般にパソコン通信というものが認知されつつあったことが原因だろうが、例えば昼飯を食べに入った店で隣の席のOLが「ニフティのID取った?」などという会話を耳にするようになり、これは今までのようにうかつな話しはできないぞとスタッフらで笑った記憶がある。

 

しかし相変わらず自席を温めている暇はなかった。いま振り返っても自社内でのあれこれは記憶がないほど外に向かってアピールの毎日だった。

事実9月30日から10月2日まで私の会社は池袋のサンシャインシティ・コンベンションセンターにおいて開催されたMediaWorldExpoに出展のため準備にも忙しかった。これはアップルジャパンからの要請によるもので、同社の展示スペース内に我々のブースを用意してもらいそこでLC630でインタラクティプ・アニメーションソフトの「キューティマスコット」を、そしてPowerMacintosh7100/AVでビデオ編集ソフト「MOMENTO v1.6」を展示した。

いやはや喉がかれるほどの人手だった。

 

とはいえ別の意味で厄介なあれこれも浮上してきた。

前記したようにNIFTY-Serveの会員数も増え、私が管理していたFMACCGフォーラムのデータライブラリにもそれまでにはなかったほど頻繁に様々なデータがアップロードされるようになってきた。

シスオペの役目としてはそれらのデータを公開前に自身のマシンを使ってダウンロードし、ウィルスなどに汚染されていないかといった最低限のチェックをした上で一般公開していたが8月27日のことシスオペとして放置できない問題を発見したのである。

 

それはデータライブラリにオリジナル開発ソフトと称するアプリケーションが開発者と称する本人からアップロードされたことが発端だった。

そのアプリはメニューバーの一番左にあるアップルマーク部分に小さなアニメーションを展開するというアプリだった。当初はウィルスチェックなどをした後、登録公開したものの長い間の感というのか妙になにか引っかかりを感じた私はFMACPROなど他の仲間たちのフォーラムへ報告および確認連絡をした。

 

その結果、同じアプリはFMACPROなどいくつかの関連フォーラムにもアップロードされていたことが判明したが、そのこと自体は問題ないにしても当該アプリは完全な盗作と分かり、FMACPROのSYSOPからの問い合わせにアップロードした本人も不正を認めた。

 

他人のソフトウェアをアイコン程度だけ変え、自作のソフトと称してパソコン通信上にアップするなど言語道断であるが、我々シスオペにしても世の中にあるすべてのアプリケーションを知っているわけでもなく対応が難しい。

ただしこのときの違和感はまさしく「どこかでこの種のソフトウェアを見た気がした」という直感が発見に繋がったといえる。

 

NIFTY-Serveも当初はそれこそ性善説ではないが、良識ある人たちの交流の場だと考えていた。しかし残念なことにパソコンの市場やNIFTY-Serve会員が大幅に拡大するにつれ、こうした不正を働く人たちが目立つようになったし、その後にはシスオペらに脅迫状が舞い込むという事件まで起こるようになった。

そのこと自体への対応対処はニフティという企業の責任において動いてくれたが、これが普及するということなんだと妙な納得をしたことを覚えている。

 

 

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