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光文社刊「週間宝石」にもの申す!

1992年「週間宝石」12-3号に私の会社の名が載った...。とはいえ別に事件を起こしたわけではない(笑)。それは「マルチメディアは本当に宝の山か」というビジネスマン最先端講座という記事があり、取材を受けたからだった。

ところで光文社刊「週間宝石」と言えば典型的な男性週刊誌だったが2001年に休刊となっている。

 

さて、今も昔も新聞や週刊誌の記事は鵜呑みに出来ないが、取材を受けた号の発売日に雑誌を手にしたときには驚いたというより情けなくなった。それは当該タイトルに関して求めに応じ私の会社の応接室でマルチメディアとは何ぞや...と解説しデモした内容と大きく違うことが書いてあったからだ。それも勘違いといったものではなく明らかに作為的な脚色に満ちた記事になっていた。

 

マルチメディアとは...という記者の解説がありその後に「では具体的にどんなことができるのだろうか」とあり、「百聞は一見にしかず、東京・新宿にあるコーシングラフィックシステムズを訪れた。」と前ふりの後で本題となった...。

以下分かりやすいようにその問題点を箇条書きにしてみよう。

 

1)例えばマウスで鳥の検索をする。ディスプレイに137種の鳥の索引が映し出され、その中の「メジロ」をマウスでクリックする。そうするとメジロに関する文字情報と同時に泣き声とメジロの動画が出てくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と紹介がある。確かにハイパーカードおよびXCMDとデジタル動画システムの自社開発製品 VideoMagicianで制作した「鳥類図鑑」のデモを見せたのは確かだった。しかし記事には大きな嘘がある。それは私が見せた鳥の索引は16種でしかなかった。スタックの画面には動画領域とその解説の下に橫4個、縦4個で合計16個の鳥の名を記したボタンがある。それがすべてだったのにどこから137種の鳥...という記事になったのだろうか。

 

2)PowerKeeperというスケジュール管理ソフトを見せた。簡単に説明するならデジタルの付箋を活用し住所録、電話帳、メモ、カレンダー表示、スケジューラーなどの機能を包括的に利用できるソフトウェアだ。しかし「週間宝石」には「画面にドアを開けて秘書が登場。机をはさんで指示を待つシーンが動画で映され、音声が今日の予定を教えてくれる.....」と紹介されていたものの残念ながらPowerKeeperはそんな機能はなかった。

 

これは明かな嘘。ただ私が「近未来には秘書機能としてこのようなよりリアリティあふれることが可能になるでしょう」と話した。これらの目標というかコンセプトはその5年後の1997年にAgentMakerという音声認識テクノロジーを応用し、Macintoshと会話することができるソフトウェアで未来の一端を実現したが無論1992年には影も形もなかった。

私のスケジュール管理ソフトの未来像の話しを見てきたように脚色したようだ。

 

先の鳥の索引も16種と137種では単純な間違いとも思えないしPowerKeeperにいたっては見せていないものを見たと書いているわけだから明かに作為があってのことだ。

ただでさえマルチメディアは分かりづらいものだが、例え週刊誌と言えども"嘘"はいけない。これではその記事に出ている他の企業の話し(東芝・広報、ニューメディア開発協会、三菱総研、富士通広報室、NEC広報室、日立・社長室広報)にしてもそのまま受け取れないことになる。

 

これは一例だがマルチメディアに限らず取材にくる記者の多くは取材対象のことがらについて基本的な知識も持ってはおらず、パソコンユーザーでさえなかった人も多かった。ましてやMacintoshのユーザーである人など皆無といってよい時代だった。

しかし知らない事は罪ではないが、わざわざ取材に来て嘘の記事を書くなど、読者になにかをきちんと伝えたいという気概も使命も持ってはいない...どうしようもない記者である。

まあ今でも状況はほとんど変わっていないようなのが残念だ。

 

 

VideoMagicianとHyperCard & XCMDで制作した野鳥図鑑。ボタンはご覧の通り16個だ

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